アイテム詳細
カスタマーレビュー
おすすめ度: 下町の人情と風景が溶け合った絶妙な人情譚 東京の日本橋人形町で起こった殺人事件と、その解決に挑む所轄の日本橋署の加賀刑事を主人公とした連作短編。 各章を構成するのは、それぞれ事件の被害者と何らかの関わりを持っているが故に捜査の対象となった下町の人々。彼らはいずれも人情に溢れた人柄であり、自分の周囲の人のためによかれと思って行動しているのだが、それを口に出して相手に伝えるような無粋なことはしない。口に出さないのが美徳の下町なのだろうか。しかし、それ故に相手に伝わらず誤解されてしまうことも多い。加賀刑事は、殺人事件の捜査をしながら、ごく自然に彼らの中に入り込んで鋭い観察眼で彼らが口に出せない真相を見抜く。そして掛け違っているボタンをそっと掛け直して去っていく。下町の風景と人物の描写がうまく溶け合って絶妙な人情譚に仕上がっており、東野圭吾の手練の技にうならされた。 ところで、主人公の加賀刑事は、本書の中でもあまり具体的な描写がなく、30代半ば、彫りの深い顔立ちのTシャツに半袖の上着を羽織ったラフな服装であることくらいしか明かされていない。テレビドラマでは阿部寛をあてていたが、なかなか良いキャスティングだと感じた。 質の高い娯楽作品 少し時代に取り残されているが江戸情緒の残る東京の下町が舞台。そこで発生した殺人事件を日本橋署に勤務する新参者の加賀刑事が解決するのがメインストーリーだが、本書の面白さは第一章から第九章までが独立した短篇としても楽しめるよう基本的に1話完結になっている点だ。 殺人事件の聞き込みを行う加賀刑事が出会う下町の人たちは各々家庭内不和や小さな秘密といった問題を抱えているわけだが、加賀刑事は聞き込みをする中でそれらの問題についても答えや方向性が出すように動いていく。各々はちょっとした心暖まるようなエピソードなのだが、これらの積み重ねの中でメインとなる事件が解決する構成には本当にうまいなと感心させられた。 著者の作品は過去2作しか読んでいないが、さすが当代もっとも人気のある作家だけあって何れも面白かった。本作もよくできていて、安心して楽しめる質の高い娯楽小説だと思う。 シリーズ初心者の方にも絶対おすすめ 東野圭吾さんの著書、さらには加賀恭一郎シリーズを始めて読む方にもおすすめです。 加賀という刑事のキャラクターを知らない方でも、(実際私もそうでしたが)楽しめます。 短編一つ一つの人情話のうまさ。そして加賀という刑事の観察眼と推理力(そしてキャラクター)。 さらに全体として一つの事件の謎になっているという構成のうまさ。 総合的に見て、抜群に優れているミステリー小説だとおもいます。 またしてもやられた 長い間買わずに取っておいた。 ついに買ったが読まずに取っておいた。 ずっと書庫に置いておいたのだが ついつい手にとって読み始めてしまった。 第一章を読み終わった段階ですでに「またしてもやられた」と思った。 面白い。 この読み易さ。 ストーリーテリング。 東野圭吾 恐るべし。 最早 単なる流行作家、人気作家の範疇を超えた。 サスペンス、ミステリーと言うには犯人探しの面白さはそれほどでもない。 街を歩き 人情の響きを聴き 人々の心の扉を訪れる加賀刑事の物語である。 税抜き1600円。 これで至福の数時間が約束されている。 まさに本を買って来て読む と言う読書生活の醍醐味を感じさせてくれる。 「お勧め」 と言うのもおこがましい。 読むべし である。 斬新な視点で書かれたミステリー 最初の章だけを読んだあとでは、物足りない感じが残りますが、読み進んでいくうちの全て事象が絡み合い、どんどんはまって行きます。こんな小説もありかと言う感じで、東野圭吾の才能に驚かされます。お勧めですが、加賀恭一郎のほかのシリーズを読んでからのほうが、のめりこめると思います。 関連するリストマニア |
|
|
|